The BLACK DIAMONDS

散歩に特化したブログになりつつある

散歩3 荒川アンダーザブリッジ

散歩3 荒川アンダーザブリッジ

2019年3月10日

みつまた ©Ibaru

北千住駅の東側一帯。常磐線と京成本線、そして荒川に挟まれた住宅街。東京都内には焼き写しのように、ここと同じような光景が見られるんだろう。商業地域を外れると、次の回収機会を待っている、ものさびれた木造モルタルの箱が忙しい。吹き付け塗装が施され、日照が悪い壁面はカビて黒ずみ、陰鬱で湿った空気を漂わせる。

町の辺境や、地形が変化する活用できない空間では、金属の波板をつぎはぎされた家屋もいまだ珍しくない。そんな住宅地では、街路樹や植え込み、花壇の存在は救済の手段となっている。

沈丁花 ©Ibaru

「みつまた(三椏)」は言わずと知れた和紙の原料。和紙には三椏の他、雁皮(がんぴ)、楮(こうぞ)、麻なども用いられる。和紙の質感の違いは、これら原料の配分と製法によって異なる。三椏は、枝が3方向に分岐する特徴があることから命名されている。沈丁花(じんちょうげ)科らしく、同じ季節に開花する。顔を近づけると、甘くて重たい芳香で昏倒しそうだ。

回収のすきま ©Ibaru

阪神淡路大震災の後、建築基準が見直され、隣家との空間にゆとりが必要になった。阪神淡路は、大学進学が早々に決まって宙ぶらりんなときに、担任の教師やおじさんたちに囲まれて飲み食いしながらテレビを見ていたのでよく憶えている。猫の額よりは広い地面に、握りこぶしが入る程度のスキマで住宅が立ち並ぶ。当然側面に窓はない。どうやって施工したのか謎すぎる。人間は入れないので、何十年も呼吸できない。タイルも貼れないので、経年劣化で雨水が浸透するモルタルだと、カビが生える。

ちなみに、スキマのことを、「Niche(ニッチ)」と呼ぶ。たぶん英語。Gapはズレ。欧州の伝統的なカトリック教会では、聖書の神話性と教会の権威を示すため、建物におびただしく彫刻や絵画などが施され、意味のない空間が許されていない。それら装飾品が設けられている、構造上のスキマがニッチ。また、生物学でも用いられる。例えば環境の変動が起こり、ボトルネックがかかってある種の生物が駆逐された後に、環境に適応した生物が進出して定着する。その期間のスキマもまたニッチ。

人間は次々とニッチに出現する。

堀切橋 ©Ibaru

薄曇り、冴えない。荒川にかかる堀切橋から、小菅の東京拘置所が見える。反対方向はスカイツリー。都心と郊外。

綾瀬高速下 ©Ibaru

北千住の対岸は小菅(こすげ)。高速のたもとにある住宅は日没が早そうだ。洗濯物は午前に干しておきたい。

小菅の下水処理施設 ©Ibaru

河川敷と幹線道路の「ニッチ」にある下水処理施設。フットサルコートと公園もある。空気が生臭い。小さな子供の親御さんには悪いけど、ここ、臭いよ? でも選択肢がないので、ここを利用せざるを得ないんだろう。荒川より高い位置にあるので、地域の避難場所にも指定されてる。屋根のない避難場所って、よく分からない。どこかにテントでもしまってあるんだろうか。都内の地下鉄は、地上出入り口付近に緊急設備がある。ここにも備蓄食料とかあるんかな。

つづら折り ©Ibaru

避難する場所なので、ベビーカーや車いすでも登れるように、斜度を抑えたつづら折りの通路になっている。脇には階段もある。

ニッチ ©Ibaru

ニッチの典型例。つづら折りの坂の下は、苔むして不衛生な湿地帯になっている。鑑賞できるような生え方ではない。公の施設では、このようなニッチは完全に無視される。

花時計 ©Ibaru

インスタ映えしない花時計。ちぐはぐなコンパネ(建築構造用コンビネーションパネル)の目的はなんだろうか。これで時間を知ることもなければ、気持ちがほっとすることもないだろう。ブログのネタにされるくらいだろう。

いのちの電話 ©Ibaru

フットサルコートや公園がある頂上にも清潔なトイレがあるが、階段で一つ下がると、旧来の公衆トイレも残っている。男性用の小便器に立つと、眼前に写真のようなシールが貼ってある。実例でも発生したのだろうか。生臭い下水処理施設に囲まれ、前時代的で清潔感が衰えた公園で人生に幕を引かないで欲しい。

小菅からスカイツリー ©Ibaru

小菅から対岸を眺めると、北千住の駅ビルを中心としたエリアと、スカイツリー方向に、南千住の団地群が目立つ。河川の両岸で見える風景が違う。海の向こうが朝鮮半島か、アメリカ大陸かで何か変わるん?

エラス ©Ibaru

コンクリートの目地材であるエラスタイトがはみ出していた。だから何?

橋の下 ©Ibaru

高速道路の下には住宅、その①

橋の下 ©Ibaru

高速道路の下には住宅、その② 日照がよろしくないので、住み心地はよくなさそうだ。

YA・ZA・WA ©Ibaru

YAZAWAファンは可能な限りアピールする。自動車の塗装業者の顧客はだいたいYAZAWAファン。知らんけど。

アメリカンビューティー ©Ibaru

カタバミとリュウノヒゲ。ビューティーオブジェの看板は、都合により黒塗り。

金魚屋 ©Ibaru

いかんせん高速の影なので、よそ行きのまろやかさがない。こういう味物系のオブジェクトはあらかじめ完成しているので、写真撮っても正直おもしろくない。もう少しみっともないもの撮りたい。

バリケード ©Ibaru

東京拘置所正門。久々にバリケードを見た。よく見るとキャスターが付いてる。実働したことあるんか。こういう道具って、洗練される理由がないので、雑。

保釈金 ©Ibaru

保釈金を500万円まで貸してもらえる。手数料は取られるので、非営利ではなさそう。審査があるので、どのみちバックアップがない人は救いがない。反社会的な方々も借りられない。

セブンイレブン ©Ibaru

でかいので風景に溶け込み切れない。視界を遮る壁がないので無駄な不安を煽られないけれど、意味を感じるので存在感がある。こういうのって何かと面倒くさい。

小菅住宅 ©Ibaru

住めば都なのかな。官舎みたいです。同じ属性の人が寄り集まるのってどうなんでしょうね。当然いじめとかあるんやろな。スーパーとか学校とか、住み心地どうなんだろう。

グラフィティ ©Ibaru

そりゃあ、白い壁面が遊んでいたら何か描きたくなるよ。でも見たところ全力を尽くせてないので、ぜひスプレーを買い与えて思う存分やらせてあげて欲しい。

拘置所遠景 ©Ibaru

拘置所正門から小菅駅まで徒歩5分。先々の移転先のロケハンのため、つくばエクスプレス沿線の視察。青井駅方面へと足を運ぶ。拘置所が追いかけてくる。

カオス ©Ibaru

建物もカオスで、その1階がスタジオカオス。一瞬でも輝いたことはあったんだろうか。空室。

味もの ©Ibaru

味ものの典型例。どういう成り行きでこのペンキ画が誕生したのかは知るよしもない。壁面と地面で一体をなし、時間の連続も感じさせる立体的な造形。こうやって誰かが言葉を与えると、それっぽく見えるようになる。

弘道小学校 ©Ibaru

地下のつくばエクスプレスに沿うように北上する。たまたま小学校で吹奏楽コンサートをやっていて、華やかな楽曲が流れ出していた。校舎は筋かいで補強されている。これも阪神淡路。姉歯事件から15年も経つんだね。鉄骨がむき出しで、閉塞感は否めないが、命には代えられない。

青井住宅 ©Ibaru

交通量のわりに道がひろい。道路に面して比較的新しそうな住宅が並ぶ。TXの開業で生活様式かわったんやろな。秋葉原まで直通だし、乗り換え1回で東京駅まで乗車時間30分。千葉県柏からでも、乗り換えなしで東京駅まで41分。11分の差。地価はどれくらい差があるんでしょうか。

青井駅 ©Ibaru

青井駅周辺は団地。

青井兵和通り商店街 ©Ibaru

商店街がほどけてていく地点はさみしい。写真と反対側も賑わってない。どこで買い物してるんだろう。

加平IC ©Ibaru

ここの前を何回通ったろう。青井から環状七号線に出て、東を向いて進むと北綾瀬駅。その手前に加平IC。近くにバイク用品店のナップス足立店があって、向島で暮らしていた頃に通っていた。いまは乗り物がないので、歩いてる。地球にやさしい。英語だと「DO NOT ENTER」なのに、日本語で「はいっちゃだめ」って、NEXCOの誰が許可したのか。

環七とビックカメラ ©Ibaru

東京都道318号環状七号線。家電量販店とスーパーが囲い込み。複数の用途で同じ場所に来るのって、退屈。

北綾瀬駅 ©Ibaru

JR北綾瀬~綾瀬間は「行って来い」のピストン輸送。土曜日の昼間だけど、ご覧のとおり。

7693歩、でも消費カロリー243kcal。2時間歩いたのにそんだけ。基礎代謝もしてるので、1食分は燃焼したに違いない。

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